如月くんは私をひとりじめしたい


「では、文化祭の実行委員を決めます」


今日のHRは文化祭の実行委員決めだった。


「誰かやりたい人いますか?」

「私は安藤さんがいいと思いまーす」


え!?


「私もでーす」

「同じく、安藤さんを推薦します!」


嘘でしょ……。

目立ちたくないのに。

そう言った女子たちはニヤニヤしていた。

絶対、嫌がらせだ!

如月くんと付き合ってるからだよね!

それならやってやる!!


「安藤さん、いいですか?」

「はい」


嫌がらせに負けるもんか!


「女子の委員は安藤さんで。男子は立候補などありますか?」

「じゃあ、僕がやります」


手を挙げたのは東雲くんだった。


「分かりました。安藤さんと東雲さんでいい人は拍手してください」


女子は面白くなさそうに拍手した。

絶対に負けないんだから。
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