未明の三日月
佳宏に感じた思いが 恋なら、美咲は 初めて恋をしていると思った。
驚くほどの早さで、二人は接近していった。
お互いの気持ちが 通じ合うと、今度は 離れ難くなっていく。
週末は 美咲の部屋で過ごす佳宏。
「美咲。今日はもう帰れるから、一緒にご飯食べに行こう。」
夕方、会社の廊下で 美咲に言う佳宏。
「うん。そのまま うちに来れば?」
美咲もそっと答える。
「いいの?明日も 仕事だよ?」
恥ずかしそうに言う佳宏に、美咲は甘く頷く。
佳宏は こぼれる笑顔で 美咲を包む。
「佳宏、嬉しそう。」
と美咲も笑う。