恋泥棒の犯行予告
電柱に背中を預けて、ぼうっと紺色の空を見つめる。
スマホの最終着信は10分前の圭斗からの「俺、今家でた」という簡素なものだった。
画面をスクロールして履歴を遡ると、いかに私たちの間で共有する話題がないのかが痛いほどわかる。
そりゃそうだよね、クラスも違えば好きなものも違う。
「でも、理由もないしなぁ」
嫌いになったわけじゃない。
むしろ好きだけど……なんだろう、この気持ち。
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