恋泥棒の犯行予告
いつもの元気な不破島くんはいなくて、優しい、落ち着きのある声が誰もいない教室に響く。

顔を上げると、そこには泣きそうな不破島くんの顔があった。


「なんで、そんな顔するの……?」

「橘ってさ、真面目だよな」


質問の答えになっていない。

しかも、今日の昼にも暁奈に同じことを言われた。

なんだよ、みんなして。


「私は全然真面目なんかじゃない。圭斗がこんなことしてるって知って、まずはじめになんて思ったと思う?」


溢れ出した思いが、意図せず大きな声にのって空気を震わせた。
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