恋泥棒の犯行予告
圭斗も同じことを考えていたようで、目があったあとあからさまに不貞腐れた顔をした。


「もっと会える時間増やせない?」

「なんで?」

「物足りないなぁと思って。最近勉強忙しいとかで全然会えてないし……ちょっとさみしいとか思ったり」


ズズッと残ったジュースを啜って、続けられる言葉。


「勉強ってそんなに大変なの? 俺あんま分かんないんだけど……」

「………」


なぜかはわからないけど、胸の辺りがざわついた。

なんでこんな必死に勉強してるのかなんて、私だってわからない。

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