手を繋いで
お洒落さん
 タケちゃんはお洒落さんだった。

 タケちゃんがお気に入りの古着屋は、とある商店街にあった。細い路地に、飲み屋、パチンコ屋、美容院、コンビニ。どのお店も小さいが、うるさいくらい賑やかな商店街。

 その真ん中。誰もが見逃すような小さな看板と地下への階段。それを下ると古着屋がある。さっきまでの騒がしさが一変、静かで広いお店。私は古着屋のにおいを知る。いつの間にか私もそのお店が好きになり、行くと落ち着くほどになっていた。

 夏は花火、冬はイルミネーション。原宿は何度も行った。

 先のことなんて何も考えていなかった。良い意味でも、悪い意味でも。ただただ、今一緒にいられることが嬉しかった。タケちゃんが大好きだった。
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