上司は優しい幼なじみ
「んー。特に変わったことはしていなかったかな。高校受験してそのまま付属の大学に進学して、今に至るって感じ」

「そうじゃなくてー。彼女とか、そういった話!」

アルコールによる私の代わりっぷりに多少の戸惑いを見せながらも、まだ余裕の表情だ。

「まぁ…いたけど…」

「どんな人だったの?たっくんはどういう人が好きなの?中学の頃は彼女いたの?」

しつこいくらいの質問攻めだ。
まだ意識はあるものの、自分でも歯止めが利かない。

「陽菜、大丈夫?いったん水飲みな」

目の前に置かれたお冷を一気に飲み干す。
そのあとすぐに次のお酒を注文した。

私を心配そうな目で見るたっくんの顔が少しぼやけてくる。
おかしい…まだ二杯目なのに。

「…ちょっとトイレ」

水分をとりすぎた。
気持ち悪くはないけど、別の意味で我慢できない症状が現れる。
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