年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
私はこんなふうに一品ずつ順序立てて供される料理の存在を、七歳まで知らなかった。お母様の実家の伯爵家で初めて提供を受けた時、私はその豪華さに驚くよりも、その窮屈さに辟易した。「あれは駄目」「これは駄目」と、厳しい祖母の叱責を受けながら食べる豪華な料理を、私はこれっぽっちも美味しいとは思わなかった。なにより、そんな状況で取る食事は、まるっきり食べた気がしないのだ。
不思議な事に、すっかりマナーが身についてからも、この感覚にあまり変化はなかった。もっとも今では、前菜から順番に供される料理の真意は腹を満たす事ではなく、それ自体が社交なのだと理解している。要するに、時間を掛けてゆっくりといただく昼餐や晩餐というのは、長い時間をかけて会話を楽しむための興なのだ。
「やはり、こういった堅苦しいのは馴染まんな。たしかに味は良いのだが、食った気がしないのが不思議なところだ」
向かいから聞こえた台詞に、フォークとナイフを持つ手が止まった。一瞬、私の心が声になったのかと危ぶんだ。
不思議な事に、すっかりマナーが身についてからも、この感覚にあまり変化はなかった。もっとも今では、前菜から順番に供される料理の真意は腹を満たす事ではなく、それ自体が社交なのだと理解している。要するに、時間を掛けてゆっくりといただく昼餐や晩餐というのは、長い時間をかけて会話を楽しむための興なのだ。
「やはり、こういった堅苦しいのは馴染まんな。たしかに味は良いのだが、食った気がしないのが不思議なところだ」
向かいから聞こえた台詞に、フォークとナイフを持つ手が止まった。一瞬、私の心が声になったのかと危ぶんだ。