年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
幼い俺は病床の父も、王太子だった兄も、救う事が出来なかった。
どころか、最初の出会いから九年の歳月を経て再会した初恋の少女もまた、救う事が出来なかった。リリアの苦境を十分過ぎるほど知りながら、成人を迎えて尚、俺は変わらずに無力だった。身を切る思いでリリアに一年後の再会を約束した。情けないがそれが、あの時の俺が取れる精一杯だった。
そうして、あれから一年。今度こそ、俺は違えない……! リリアと再び見えたこの後は、俺は命を賭してリリアを守り抜く!!
「俺は、使える手は全て使う。だが、端からそれらをあてにしようとは思わん。俺の国と、俺の愛する者は、己の手で守る」
グラスを持つのと反対の手をグッと握り、決意を込めて告げた。ワインを注ぎ終えたルーカスが、チラリと俺に視線を向ける。
その目が、切なさを孕んで陰る。
「なんだ?」
「いやな、俺はお前よりは長く人生経験を積んでいるわけで。兄貴分としちゃ、お前のその達観ぶりが、ちょいとばかり切ないわけだ」
「人生経験とはまた、随分と大仰だな。二つしか違わんだろう?」
「その二つは、存外に大きいと思うがな。とはいえ、俺を差し置いて、先に嫁を娶って身を固めようというくらいだ。甘やかに一夜の情を分け合う女は欲しいが、一人の女に四六時中束縛されるなど、俺はごめんだ。そう言った意味では、責任を当たり前に果たすお前の方が、精神的には余程に大人なのかもしれん」
どころか、最初の出会いから九年の歳月を経て再会した初恋の少女もまた、救う事が出来なかった。リリアの苦境を十分過ぎるほど知りながら、成人を迎えて尚、俺は変わらずに無力だった。身を切る思いでリリアに一年後の再会を約束した。情けないがそれが、あの時の俺が取れる精一杯だった。
そうして、あれから一年。今度こそ、俺は違えない……! リリアと再び見えたこの後は、俺は命を賭してリリアを守り抜く!!
「俺は、使える手は全て使う。だが、端からそれらをあてにしようとは思わん。俺の国と、俺の愛する者は、己の手で守る」
グラスを持つのと反対の手をグッと握り、決意を込めて告げた。ワインを注ぎ終えたルーカスが、チラリと俺に視線を向ける。
その目が、切なさを孕んで陰る。
「なんだ?」
「いやな、俺はお前よりは長く人生経験を積んでいるわけで。兄貴分としちゃ、お前のその達観ぶりが、ちょいとばかり切ないわけだ」
「人生経験とはまた、随分と大仰だな。二つしか違わんだろう?」
「その二つは、存外に大きいと思うがな。とはいえ、俺を差し置いて、先に嫁を娶って身を固めようというくらいだ。甘やかに一夜の情を分け合う女は欲しいが、一人の女に四六時中束縛されるなど、俺はごめんだ。そう言った意味では、責任を当たり前に果たすお前の方が、精神的には余程に大人なのかもしれん」