溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。

昨日雨に打たれたのがたたったのかな。


今日は学校休もう。


と、寝返りを打ったら。


「……っ」


私の隣には……キレイな顔で眠る朔くんの姿があった。


ど、どうして私のベッドに朔くんがっ!?


一瞬時が止まりかけたけど、だんだんと思い出していく。


『行かないで』


昨日の自分の言った言葉を。


わわわっ!


私、どんな顔してあんなこと言ったんだろう。


やだ……これからどんな顔して朔くんに接すればいいの!?


弱り目にまかせて、うっかり好きとか口走っちゃわなかったよね!?


規則正しい寝息を立てている朔くん。


朔くん……あのままここで寝ちゃったのかな。


時計を見ると、6時45分。


もう朔くんを起こした方がいいと思って、


「朔くん……」


そっと声を掛けて腕をゆすると。


「……っ」


いつものように、私をひっぱり抱きしめる朔くん。
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