トッキーチャックGOGO
人気は少ない時間帯とは言え、それなりに目立つ。
それぞれ、慎重に進む。
ビルへの内部へは、ドウギが入る。ビルの入口には人気は無かった。
薄暗い奥へ入ると、階段が見えた。
横手にエレベーターもあるのだが、電源が来てないらしく、階数など光ってなかった。1階にも扉はあるのだが、人気は無かった。階段を登っていく。

2階3階と見ていくが、人気は感じられなかった。
4階は無く、5階へと続く階数途中で人の声が聞こえた。2人確認。
よく耳をすまして聞いていると、他愛もない世間話のようだった。
呑気なものだ、そう感じた瞬間、胸に強い衝撃を感じた。
足が宙に浮く感じ。
そのまま後ろに飛ばされて、踊り場の壁に背中から激突した。
息が止まる。
目元を隠したマスク越しに見ると、男が駆け下りて来るのが見えた。
胸を蹴られたのだと認識。
その間に、相手が階数から飛び、ライダーキックの体勢になっている事に気付く。
避けられない!
そう感じた刹那、目の前が真っ暗になった。衝撃は来なかった。
グロムが立ち塞がっていた。
蹴った男は、黒い肉の塊を蹴ったが、足の裏に変な感触を覚えた。ボール?しかし、跳ね返りもせず、衝撃を吸収されてそのまま固定された。
足首を掴まれると、ひょいと後ろへ放り投げられた。バランスを取ろうと壁に手を着いたが、その手首を掴まれると胸ぐらも同時に掴まれて、背負い投げの要領でキレイに投げられた。後ろにいたドウギである。

柔道では、相手を尊ぶ慣習があるので、受け身を取りやすい様、床に着く瞬間に道着を引いてやるのだが、ドウギはそれをせず
そのまま固い床へ叩きつけた。
渇いた空間に、骨の折れる音と男の呻き声が響いた。








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