僕らの涙はきっと明日につながっている
学校につき、スリッパに履き替えようと靴箱を開けると想像通り靴箱の中はぐちゃぐちゃに荒らされていた。これは毎度のことだ。

『レズ女!!』

『学校来んな』

『気持ち悪い』

ゴミ箱に入っているゴミと一緒に悪口の書かれた紙もいくつか入っていた。私はため息をつき、スリッパを出す。

「こんなのひどいよ。差別じゃん」

真白ちゃんが悲しげな目をする。私は「大丈夫だよ。それより真白ちゃんは嫌がらせされてない?」と訊ねる。真白ちゃんは首を横に振った。よかった、完全にターゲットは私になったみたい。

私がそのまま教室に歩いて行こうとすると、グシャッと何かがぶつけられた。ドロリとしたもので制服が汚れていく。生卵だ。

「うわっ!バイキンが来た〜!!」

「学校から追い出せ〜!!」

私をいじめているクラスの連中が次々に生卵をぶつけてくる。他の生徒は見て見ぬ振り。加害者が一番悪いけど、傍観者もタチが悪いね。また悲しくなる。
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