Your Princess
蘭が扉のほうを指さしたので。
「お邪魔しましたー」
とだけ言って応接間から出ていく。
何で、あんなに怒るんだろう。
応接間の扉を一瞥して、小走りにその場を去る。
ホール前に着くと。
玄関の扉が開けっ放しになっていた。
外に出ると。
雨はやんでいた。
地面はぬかるんでいる。
やっと雲の中から太陽が顔を出した。
「カレン!」
バラ園のほうから、渚くんが猛スピードでこっちに突進してくる。
後ろにはクリスさんがいる。
「カレン、無事? 大丈夫?」
そう言うと。
渚くんは、私の両手をつかんだ。
「怪我してない? 生きてる? 大丈夫?」
「え…大丈夫だよ」
急に渚くんは何を言っているのだろう。
「ローズに会ったんでしょ? なんかされたんでしょ?」
「え・・・」
状況が飲み込めず、固まっていると。
クリスさんが渚くんを私から引き離した。
「渚、落ち着け」
クリスさんが冷静に声をかける。
「落ち着けるわけない! あのローズが、何でカレンに声かけんだよ」
「渚。それ以上は話しちゃ駄目だ」
(ああ…またか)
触れてはいけない内容か…。
渚くんは何に対して心配しているかは、わからないけど。
あのローズって言う男の人を恐れているのは確かだ。
あの人は、誰なんだろう?
「お邪魔しましたー」
とだけ言って応接間から出ていく。
何で、あんなに怒るんだろう。
応接間の扉を一瞥して、小走りにその場を去る。
ホール前に着くと。
玄関の扉が開けっ放しになっていた。
外に出ると。
雨はやんでいた。
地面はぬかるんでいる。
やっと雲の中から太陽が顔を出した。
「カレン!」
バラ園のほうから、渚くんが猛スピードでこっちに突進してくる。
後ろにはクリスさんがいる。
「カレン、無事? 大丈夫?」
そう言うと。
渚くんは、私の両手をつかんだ。
「怪我してない? 生きてる? 大丈夫?」
「え…大丈夫だよ」
急に渚くんは何を言っているのだろう。
「ローズに会ったんでしょ? なんかされたんでしょ?」
「え・・・」
状況が飲み込めず、固まっていると。
クリスさんが渚くんを私から引き離した。
「渚、落ち着け」
クリスさんが冷静に声をかける。
「落ち着けるわけない! あのローズが、何でカレンに声かけんだよ」
「渚。それ以上は話しちゃ駄目だ」
(ああ…またか)
触れてはいけない内容か…。
渚くんは何に対して心配しているかは、わからないけど。
あのローズって言う男の人を恐れているのは確かだ。
あの人は、誰なんだろう?