【完】淡い雪 キミと僕と
2.大輝『やっぱり面白い女だ』

2.大輝『やっぱり面白い女だ』




ショートスリーパーだとでも言うのだろうか。

これは子供の頃からの癖だったのかもしれない。

世の中にはそういった類の人間が稀にいるらしい。とにかく睡眠を余り必要としないのだ。良いか悪いかで言えば、良い事ではないと思う。

’睡眠’と言うのは人の体に必要不可欠で、1日の活力になっているとは思う。

けれど平均睡眠時間は3、4時間で、昼間にたまに30分ほどうつらうつらと意識を失う。
まぁ不便でもないからどうでもいいし、24時間と限られた時間を有効に活用出来るので、睡眠が必要でないのならそれはそれで構わない。


なので、空いてる時間は大抵仕事に充てる。


会社とは初代が作り、2代目で傾き、3代目で潰す、とよく言われる。

曽祖父の事は知らない。けれど能力のあった人だとは思われる。どんな業界においても、0から1を作れる人間は優秀だ。

けれど、俺の父親は、息子の目から見ても、優秀な人とは思えない。父は優しい人であった。基本的に俺へ何かを無理強いした事はない。

3人兄弟の末っ子で、上にふたり姉がいる。その姉たちには頭が上がらず、どちらかと言えば頼りない人だ。この姉たちも西城グループの役員であって、実状は社長の父より権力を持っている。

そして今にして思えば、母をとても差別的な目で見ていた。そんな母を姉から父が庇った姿など、一度も見た事はない。

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