【女の事件】とし子の悲劇・2~ソドムの花嫁
第14話
8月27日のことであった。

ところ変わって、高松市丸ノ内の裁判所にて…

この日、アタシの実家の両親とダンナとダンナの両親が来ていた。

アタシとダンナの結婚生活が破綻したので、今後のことを話し合うことになっていた。

この時、アタシが話し合いの場にいなかった。

武方さんは、アタシが来ないので困っていた。

武方さんは、アタシがバイトをしている県庁前のファミマに来て、アタシに話し合いに入るように言うた。

アタシは、ゴミ箱の周りの掃除をしていた。

武方さんは、アタシにすぐに裁判所に来なさいと言ってるけど、アタシは拒否した。

「アタシは今バイト中なのよ!!あんたは何を考えているのかしら!!バイトの手を止めて裁判所に来いだなんて、ムシがよすぎるわよ!!アタシはあんたのことを今でもうらんでいるのよ!!」
「とし子さん!!私はとし子さんとしゅうさくさんが話し合ってくれないと困るから裁判所に来てほしいと言うているのだよ!!私が間に入ると言うているのだから、裁判所へ来なさい!!」
「あんたは、アタシとダンナが離婚をしたら困ると言うけれど、何に困ると言いたいのかしら!?経営していた運送屋がつぶれそうだから、補てんをするためにカネが必要なのね!!そのカネをアタシかダンナのどちらの家から借り入れたのよ!?」
「とし子さんの言う通り、運送屋を再建させるためにカネが必要なのだよぉ…」
「それならどうして信用金庫へ申し込みに行かなかったのよ!?」
「信金に行ったけれど、ユウシがおりなかった…」
「それはあんたの性格が悪いからユウシを断られたのよ!!」
「ちがうよぉ…貸し渋りだよ~」
「貸し渋りのせいにするなんて、チャイルド以下のバカよねぇ!!」
「とし子さん!!」
「何よあんたは!?アタシにいちゃもんつける気!?」
「とし子さん!!」
「あんたが壬生川で経営していた運送屋を開業する時の開業資金の出資者は誰かしら!?新居浜のヤクザ組織の上納金なんでしょ!?だからあんたは弱虫なのよ!!」
「そんなことよりも、裁判所へ行くのだ!!」
「断固拒否するわよ!!」
「拒否するだと!!」
「何なのよあんたは一体!!あんたはアタシを被告人にするつもりなのね!!」
「そんなつもりはない!!」
「見えすいたウソつくんじゃないわよ!!あんたはアタシをさんざん悪者にしておいて、自分は100パーセント正しいと言いたいのかしら!!あんたの嫁の実家のシュウトがクソジジイだから、あんたもクソやろうになったのでしょ!!」
「とし子さん!!」
「何なのよボンクラ経営者!!まだアタシに言いがかりをつける気なのかしら!!」
「ボンクラ経営者だと!!」
「うるさいわね!!ボンクラをボンクラと言うたらいかんのか!!アタシに裁判所に行けと言うのはどう言うことなのよ!!話し合いって、何を話し合うと言うのよ!?」
「財産分与のこととか、ふたりの今後の人生設計のこととかがあるから裁判所へ行くのだよ!!」
「アタシは、カネなんかびた一文もいらないわよ!!ダンナがアタシにきついDVを加えて、ボロボロ傷つけておいて、自分を正当化しているから、あんたはDVやレイプの被害を受けてズタズタに傷ついた女性の気持ちなんかゼンゼン分かっていないのよ!!あんたはDV魔の夫とアタシの両親とグルになってアタシを悪者にしたから、一生うらみ通すわよ!!帰ってよ!!またアタシの知人のチンピラ連中から半殺しにされたいのね!!今度はあんた方の家をパワーショベルで壊すわよ!!」

それを聞いた武方さんは、怖くなって逃げ出した。

アタシは、逃げて行く武方さんの背中を冷めた目つきでにらみつけた。
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