先輩、私だけに赤く染まって

「じゃあ…聞いてくれますか」


「うん、ゆっくりでいいからね」


お互いに前を向いたまま、話し始めた。


顔は見えないけど寄り添ってくれているのが伝わってくる。


「昨日の人は和樹っていって幼馴染なんです」


私たちは小さな頃からずっと気の合う友達だった。


だけど中学生にもなれば周りも恋愛を意識し出して、誰と誰が付き合ってるなどと言った話をよく聞くようになった。


和樹の私に対する感情も段々と違うものになっていくのを薄々感じるようになる。


「三年の夏、部活を引退したのをきっかけに私たちは付き合い始めました」


< 111 / 317 >

この作品をシェア

pagetop