キミのこと痛いほどよく分かる
「...みつる?」

「...私は、なんでこんなところに倒れて。」

「お父さん、お母さん。
...大丈夫?」

2人が頷くと、姉も起き上がった。

「...夢?」

ぼぅっと、そう、呟いた。

皆で、全く同じような顔をしている。

「ああ、みつる...。」

「そうだ。
やっぱり、夢じゃない。」

「...。」



「確かに、俺たちは、みつるをのこして...。」

「いいえ。
なんだか、もう一度、やり直せる気がするの。」

「...。」

「みつる。
すまなかった。
父さんたちは、みつるを1人にしようとしていたんだ。」

「ええ。
ごめんなさい。
ゆかりも、ごめんね。」

...。

「...みつる?」

「なあんだ。
皆、疲れてお昼寝してたんだね。」

「...。」

「僕、これからまた友達と遊ぶ約束してるんだ。もう行かなきゃ。」

「え、ええ。
気をつけてね。」

「日が暮れるまでには、帰ってくるんだぞ。」

それは、

無理、かもしれないけど。
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