仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
「……難しいよな。一度信頼していた奴らに裏切られてまた、人を信じるなんて出来ないよな。言葉じゃなんとでも言える。心が追いついていかないんじゃない?」
「………」
私の心の中にある気持ちを悠介さんは言葉にしていく。私は図星すぎて何も言えない。
「……もし、あいつらに同じことされたなら俺がぶん殴ってやるよ。だからもう泣くなよ」
「えっ……!」
私、泣いてる………。
悠介さんは私の頬に流れる涙を手で拭うと、微笑む。
「気楽に考えれば、仮の姫なら陽平とお揃いだぞ?仮の姫の彼女と仮の総長の陽平。いいじゃねーか。」