仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。



「……俺らなら、姫のこと信じるのに。何があっても絶対に。

だって、1度信じようと思った奴を疑うなんて間違ってる。

信じたらずっと信じ通す。長い時間いたのは陽愛なのに数日過ごしただけのぶりっ子女を信じるなんて、そんなこと俺らはしない。絶対に。

守ると決めたら守りきる。命をかけてもね。それが出来ないなんてさ。

そんな薄っぺらい関係なんて、まっぴらごめんだね。」


なんだか涙腺が緩んじゃうよ……。
どうしよう…涙が出ちゃいそうだよ。

彼は、そっとぎゅっと抱きしめて言う。


「……泣きなよ、我慢しんでいいよ。陽愛は良く頑張ったよ」

彼の温もりに安心したのか、彼の言ってくれた言葉が涙を誘ったのかわからないけれど……

でも、彼の存在が私の中にあった苦しさや辛さ、寂しさを全部包み込んでくれた気がした。


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