仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
***
「……泣き止んだ?」
「ん、ありがと…」
彼の言葉に促されて、泣いてしまった私はもう30分は経ってしまっていて。
「陽愛、目真っ赤だな…冷やすもん持ってくる」
彼は立ち上がりキッチンの方に行っちゃったからスマホのミラーで確認すると本当に真っ赤だった。
…笑っちゃうくらいに、
「はい、これ当てて冷やしな。」
タオルで覆われた保冷剤を目に当てるとすごく冷たくて気持ちいい。
「飲み物何がいい…?」
「んー…ココアかな」
彼は手際よくココアを作ると、こっちに持って来てテーブルに2つマグカップを置いた。