仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
「陽愛? どうした?」
「え…あ、やっぱ違う服にしてくる。」
陽平くんに声かけてタンスを開けて服を選んだ。無難で思い入れもそんなにない服。
「ごめんね、お待たせ……」
「いいよ。行こうか」
陽平くんに当たり前のように手を繋ぎ、マンションを出た。
「何食べたい? 和食がいい? それか洋食?」
陽平くんは、ハンバーグとか好きって言ってたし洋食がいいかな?
「洋食かな」
「んー……じゃあ、ファミレス行こ。安いし、駐車場沢山あるし、いい?」
ファミレスってファミリーレストランのことだよね……?
「うん、行ったことないから行きたい!」
「え、行ったことないの!? なら行こっか。じゃあ出発するからさシートベルトしてね」
そう言ってすぐにエンジンの音が聞こえたから急いでシートベルトをする。
その音と同時に車は出発した。