アンサンブル ~翔

「翔でいいよ。ねえ、慰めて。」


翔は 奈緒を抱き寄せて、唇を塞ぐ。
 

「私、病院に戻らないと。」

甘く口づけた後で、奈緒は言う。
 


「急ぎじゃないでしょう。今日はここに居て。朝まで。」


と言って、翔は 奈緒の首に 唇を這わせる。
 

「仕方ないなあ。今日だけだよ。」



奈緒は 甘く答えて、翔の首に腕を回した。


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