先輩とお付き合いはじめました。


「なんでもないです!もう少しで予鈴なっちゃいますよ」

誤魔化すように言うと、先輩は呟く。



「もう一個いい?」

「へ?」


「お願い」


「あぁ、いいですよ」


わざわざ確認をとってくるなんて優しい。



なんて思っていたら、手を引いて肩を抱く。


その後に私の肩に頭を埋める。


「こうしているの好きなんだよね」






するとさっきの柑橘系の香りがする。


先輩は香水をかけているのかもしれない。



「これがですか?」

「うん」

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