慈愛のケモノ

ソコに当たる度、脳みそが溶けていく感覚がする。思考も一緒に。

「遠月さんのこと、すきです」
「んぐ」
「んん?」
「驚いて喉が鳴った、ごめん。なんだっけ、腰動かして良いって話?」
「ちが、」

返事も何も待たず、遠月さんは腰を動かし始めた。

「だから、だめだって」
「ん、あ、」
「こーゆーときに、そういうこと言ったらだめ」
「すき、遠月さん」
「……愛してる」

その言葉を聞いて、涙がでた。だらしなく開いた口を唇で塞がれて、舌を舐められる。

やっと、最後に愛してもらえた。

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