強引な副社長の婚前指南~偽りの極甘同居が始まります~

梅雨も終わり夏本番。やっぱり夏と言ったら麦茶だと、昨日大量に作って冷やしておいた。それをグラスに注ぎ氷を浮かべ、リビングに運ぶ。

「どうぞ」
 
リビングテーブルにグラスを置くと、遠慮気味に八雲さんのとなりに腰を下ろした。

「さっきは、すみませんでした……」
 
頭が膝につくほど大きく下げ、蚊の鳴くような小さな声で謝る。隣にいる八雲さんから盛大なため息が漏れ、恐る恐る顔を上げた。

「時間的には少し早いけど八雲さんだと勝手に思い込んで、そこに見たこともない人が突然現れたから、へ、変質者か何かと思ってしまいまして……」

「芳奈の早とちりには、バカを通り越して可愛いとしか思えなくなってきた。俺も毒されてるな」
 
今のは、どういう意味? 私、バカにされてる?


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