どんなきみもだいすき


 ドンドンドン――…


 階段をリズムよく、ゆっくり上がる二人。

 いつもより遅く時間が過ぎていく感じがした。

 お兄ちゃんの手は、温かくて大きい…。

 わたしの手よりも何倍も。


 『お兄ちゃんのって…暖かくて大きいね』

 『……は?』


 お兄ちゃんはピタッ―…っと、止まって

 みいの顔を怪訝そうに見つめた。
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