偽りのキス

それでも
新学期の朝
駅で乙は待っててくれた



「おはよう…」



「おはよう…いないかな…って思った」




「だって…同じ学校なんだから
同じ電車でしょ…」


乙は入学した時と同じことを言った




あの時から
やり直したい…




ずっと一緒にいることが
当たり前で

いつも隣りにいてくれる

隣で笑っててくれる




でもそれだけで…
ただそれだけで…


オレと綾ちゃんはそぉだ




乙とは
そぉなりたくないんだ…



そんなことを思ってしまった




もぉ遅いかな…





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