俺様社長と<期間限定>婚前同居~極上御曹司から溺愛を頂戴しました~
 会話をすべて覚えているわけじゃないけれど、昨日の私は貴士さんは色っぽすぎると文句を言ったり、抱いてくださいとおねだりしたり、本音が駄々洩れになっていた。夢だと思い込んでいたから、普段かけている理性のストッパーが外れてしまっていたんだ。

 じわじわと頬が熱くなる。後悔と自己嫌悪で泣きそうだ。

 両手で顔を覆うと、私の体をゆるく抱きしめる貴士さんが後ろから「どうした?」とたずねてくる。

「まさか、昨日のやりとりを忘れたって言わないよな?」

 その問いかけに、とっさに私は首を縦に振った。

 昨日貴士さんと交わした会話はぼんやりと覚えている。
 だけど、ここは全て忘れたふりをして誤魔化そう。

「お、覚えてないです……」

 私がそう言うと、貴士さんの体が一瞬固まった。
 私を抱きしめたまま、しばらく黙り込む。

「貴士、さん?」

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