俺様社長と<期間限定>婚前同居~極上御曹司から溺愛を頂戴しました~
 誰が見ているかわからないのに。

 貴士さんは助手席側の窓にダン!と手を付きこちらを見下ろした。

「こんなに広い駐車場の端に、わざわざ来るやつなんていない」
「でも……」
「それとも、綾花の婚約者は俺だってわかるように、みんなに見せつけてやろうか」

 貴士さんはそう言って挑戦的に微笑む。
 大きな手に顎を掴まれ、また唇をふさがれた。

 激しいキスに翻弄されるうち、気持ちがよすぎて体から力が抜けた。






 


 ふわふわと浮かんでいるような浅い眠りから覚める。

 目を閉じたまま小さくみじろぐと、誰かがぎゅっと私を抱きしめた。
 私はこの感覚を何度も体験しているからわかる。
 貴士さんの腕の中だ。

 そう思いながらゆっくりとまぶたを上げる。
 視界に映ったのは見慣れた居間の景色。

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