俺様社長と<期間限定>婚前同居~極上御曹司から溺愛を頂戴しました~
 料理をする貴士さんに姉がそんな感想をもらすと、「だから、そういうことを言うな」と彼は顔をしかめる。

「もしかして、貴士さんに料理を教えたのは、お姉ちゃんなの?」
「ちがうわよ。貴士が綾花と結婚したいって頭を下げるから、『料理のひとつやふたつできる男じゃないと、かわいい妹を任せられない』って言ってやったの」

 姉はにやにや笑いながら、からかうような視線を貴士さんに向ける。
 彼はだまったまま手を動かしていた。

「そうしたら貴士は、超有名レストランのシェフのところに弟子入りしたのよ」
「レストランのシェフに……?」
「料理を厳しく仕込まれて、プロの料理人並みに上達して。だれもそこまでの完璧さを求めてないのに、綾花が絡むとほんと必死になるのよね」

 驚いて隣に立つ貴士さんの顔を見上げる。
 たしかに貴士さんは料理上手だなぁと思っていたけれど、まさかそこまで……。

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