俺様社長と<期間限定>婚前同居~極上御曹司から溺愛を頂戴しました~
「あ、ありがとうございます」

 米沢さんにお礼を言って玄関で見送り、ひとりになった私は部屋の中を見て歩く。

 広いバルコニーがついた明るいリビングに、料理をしながらダイニングにいる人と話せる対面キッチン。
 洗面所やバスルームなどの水回りはゆったりとしていてとても使いやすそうだ。

 一度廊下に出てすぐそこにあったドアを開くと、大きなベッドが目に入った。
 どうやらここがメインベッドルームらしい。
 部屋の中央におかれたキングサイズのベッドには、まくらがふたつ。

 これは、貴士さんが私と寝るためのベッドなのんだ。
 そう思うと、じわじわと頬が熱くなる。

 そのほかに、将来子供部屋になりそうな洋室がふたつ。
 そして、リビングの横にある引き戸を開くと、い草のいいかおりがした。

「わぁ……」

 そこにあったのは、八畳の和室だった。
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