Last note〜バタフライ編
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一方、田辺さん達の方は、
儀式の準備を始めていた。

あげはと一緒に居る青山達の存在を知り、
焦る所だが、儀式はキチンとさせたい。

田辺「お前のお陰で助かったよ。
危うくクロハも奪われる所だった。」

奴美「……まだ、呼吸が落ち着いてないですよ、田辺社長。そんなに追われるのが怖いっすか?」

カラカラと、愛用している鼓の紐をきちんと結び直す奴美はからかうように言った。

田辺「おまっ…下請けの分際でっ!」

奴美「だって本当の事なんだもーん。
まぁ…後は"あの方"が何とかしてくれるっしょ。」

田辺「だな…。だが、YATSUBI?
その神聖な面で軽い口調で話すのは止めてくれんかね?」

奴美「それは………そうっすね。」

面を外した先には、

まだあどけない顔つきの、
若い男だった…。

奴美「さぁ………"Jump"の仲間の復讐もしなくちゃね……。」

風が吹く……。

それは、奴美に味方するように、

強く、吹き抜けた……。


クロハ「寒い……よ……。」

縄で縛られ寝かされていたクロハは、

薄暗くなってきた
夕空に浮かぶ月を見上げ、

あげはの無事と、助けを祈った…。


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