Last note〜バタフライ編

ー「欲しかったモノ」ー

ーーーーーーーーー

ー特性保持者専門収監所ー

和泉先生はしばらく俯いていたが、
落ち着いてきたのか自白しだした…。

和泉「初めて田辺さん達と会ったのは、去年の事だったわ。
精神病院に務める私は、田辺製薬と取引していて、去年初めて伊豆に招かれたの。」

ーーーーーーー

"彼が、クロハです。
今、私の特性薬品に浸して、強化してるんですよ。"

ーーーーーーー

和泉「精神病院で、毎日同じ職務をこなす私にとっては、とても刺激的だった…。」

ーーーーーーー

"クロハとよくいる少女は、"Last note"の特性保持者だ。研究材料としては非常に貴重な存在だよ。"

"それなら…彼女の特性で特性保持者を見つけ出す事が出来るかも。"

ーーーーーーー

青山「…あげはちゃんを、利用しようとしたのか。」

和泉「…田辺さんからあの"特性交換鏡"を買い取り、海外でビジネスするつもりだった。」

淡々と語るその企みに、青山は拳を握った。

和泉「だけど、彼女を連れてくには、陰松さんの許可が必要だった。
交換鏡が隠されたあの絵を買い取る代わりにあの子を引き取るつもりだったけど…
簡単にはいかないとわかっていたから……
殺すしかなかったの。」

< 143 / 165 >

この作品をシェア

pagetop