ByeBye





そんな日々を過ごしていたある日。



定期的に会っている彩羽から、「美味しいカフェがあるらしいから行こう!」という連絡を受けて、会うことになった。定期的と言えど、大学に入ってからはお互いバイトやサークルで時間が取れなくなり、今日会うのはかなり久々だった。





「有那、久しぶり!」

「ひさしぶり。彩羽、変わんないね」

「えー?」




彩羽は女の子のわりに170cmと高身長で、鼻筋が通った高い鼻に、猫目。形のいい唇。高校のときに失恋して以来短く切った髪は今も変わらず短いままで、ダークブラウンに染めてある。

いわゆる、美人なのだ。彩羽は。





それに比べて私は高校から1ミリも身長が伸びることなく156cm。おまけに童顔。目は小さくはないけれど、かといって大きいわけでもなく。

かろうじて自信が持てるのは、くっきりと綺麗な二重幅くらい。総合的に見たら彩羽の足元にも及ばない。





人って不公平だなぁ…なんて思うことも、もう日常茶飯事だった。


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