(短編)初恋オムライス

頼りになる彼

(頼りになる彼)


「お待たせしました。オムライスドリアとクリームソースオムライスです」


緊張しながら、お客様へ配膳した。慎重にって思うあまり、かなりスローな動作になってしまう。


「ありがとう」


「わあ、美味しそう」


お客様の表情がぱっと輝いたので、私まで嬉しくなる。


「ご注文は以上でよろしかったでしょうか?」


「あれ、飲み物はまだかな?」


突然、お客様に声をかけられて焦ってしまう。


「あ、すみ、すみません」


「お姉さん、今日のおススメデザートも追加でお願い。あとお水とおしぼりを」


「は、はい」


えっと飲み物とデザートとお水にあとなんだっけ。デザートは追加だから伝票に載せないと。あ、あれ、なにか忘れてる?

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