エリート外科医の滴る愛妻欲~旦那様は今夜も愛を注ぎたい~
「うちの子どもたちではダメなんだ。亮二や美沙のような、あの頼りない、何もできない子どもたちでは。須皇先生のお力が必要なんです。どうか助けてください……」

どうしてこんなにも、教授は自分の子どもたちを忌み嫌うのだろう。

まるで、ないものねだりをしているようだ。

手の中にあるものには目もくれず、ないものばかり欲しがって、手に入れようともがき苦しみ、卑怯な手段に手を染めて……。

透佳くんは、すがりつく手を振り払い、毅然とした態度で向き直った。

「教授は、息子さんを貶めすぎです。彼は、同世代の中では抜きん出て優秀ですよ。未来ある医師だ。その芽を潰しているのはあなたでしょう、沢渡教授」

透佳くんが、教授を冷ややかに見下ろす。

教授はポカンとして、何を言われているのかわからないといった顔で透佳くんを見返した。

「美沙に関しても。彼女がいなければ病棟は回らない。医師と看護師、どちらが欠けても医療は成り立たない。敬い合うべき存在です。そんな基本的なことすら、あなたは忘れているだなんて」
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