みずあめびより
月曜日は図書館が休館なのでカフェで勉強をした。会社に戻り歯磨きとメイク直しの為トイレに寄ると玉川がいたので声をかける。

「お疲れ様です。」

「彩木さーん!今日のお昼話したかったのにー!今日は外だったんですね。」

「あ、しばらく図書館かカフェで勉強しようと思ってて。今日は図書館お休みなのでカフェに行ってました。」

「えらーい。何の勉強ですか?仕事関係?」

「いや、趣味で勉強してるイタリア語で。」

「イタリア語!?すごい。何で勉強してるんですか?旅行とか、あ、留学したいとか?」

「ええと、大した理由ではなくて、私の名前の『衣緒(io)』はイタリア語で、英語で言うところの"I"、『私は』って意味なんです。それでなんとなく。あと、イタリア語って響きが可愛らしいし、話していると楽しくなるから。」

「彩木さんのお名前ってイタリア語だったんですね!かっこいい~!」

「それより、何か話したかったんじゃないですか?」

「そうなんです!・・・」

昼休みの終了時刻が近づきトイレが混んできたので、二人は素早く歯磨きとメイク直しを済ませて廊下に出た。

「新貝さんのことなんですけど・・・。」
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