今日もキミに甘え放題
駅から学校までは10分もかからずに着くため、由良ちゃんと話しながら歩いているとすぐに正門が見えてきた。
「それで?昨日の放課後に声かけられた先輩とはどうなったんだ?」
上履きに履き替えるため、一階にある靴箱に向かったけれど、タイミング悪く悠くんの姿があった。
悠くんは同じクラスメイトである宮永亮くんに話しかけられていた。
「別に、なにもなかったけど」
「うそだな。あの先輩、ぜったいに悠二を狙ってた。確実に告白されたな」
「わかってんなら、いちいち聞くなよ」
昨日の放課後、先輩……告白?
悠くん、また告白されてたんだ。
放課後、悠くんより先に教室を出たから知らなかった。