今日もキミに甘え放題
「彩葉があまりにも無防備だったから?」
「そんな理由で……こんなこと」
「言っとくけど、俺だって思春期の男だから。目の前に無防備な彩葉がいて、俺が手を出さないとでも?」
「えっと……」
悠くんにじっと見つめられる。
なぜかその真っ直ぐな瞳から目を逸らせなくて。
「で、でも私たちは幼なじみで……」
「幼なじみの前に彩葉はひとりの女だろ」
「お、女……だけど」
なんだか変な感じ。
幼なじみとして互いのことを認識していると思っていたから、“女”と言われて違和感があった。
「だからもっと意識しろよ」
「意識……」
「俺も男だってこと。
今の彩葉にならかんたんに手出せるぞ」
いつもと違う悠くんの様子に、ドキッと胸が高鳴った。
なんだか“危ない人”のようだ。