最高ランクの御曹司との甘い生活にすっかりハマってます
すぐ隣に座った。


嘘、そこに座るの?


あ……いい匂いがする。


上品で爽やかな香り、シプレ系の香水かな……


ホテルでは香水は基本つけない決まりだから、仕事終わりでつけたんだ。


少し柑橘系で男性のミステリアスな部分を引き立てるようなこの香り。


何だか少しクラクラする。


「あっ、総支配人……」


「またその呼び方。ちょっとしつこいな」


私の目を見て優しく叱る総支配人。


「すみません、あ、絢斗、あの……」


もう呼び捨てすることに慣れるしかない。


諦めて「絢斗」ってちゃんと意識しよう。


「何?」


私は、絢斗の方に体を向けた。


すぐ隣にいるイケメンへの緊張をひた隠しにしながら、話を続ける。


「今日、スイートルームの工藤様からご相談を受けました」


「相談? 何て言われた?」


ソファにもたれてた体をスっと起こして、絢斗が聞いた。
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