最高ランクの御曹司との甘い生活にすっかりハマってます
「あ、あの……今度、工藤様はホテルを舞台にした作品を書かれるそうで、ホテルのことをもっと知りたいから私にいろいろ教えてほしいと……」


そう言うと、絢斗はなぜか下を向いた。


そのまま目線を左に寄せ、少し何かを考えているようだった。


そして、ゆっくり顔をあげて言った。


「工藤様がホテルを舞台にした作品は、確かに今まで無かった。それに関しては、俺も是非書いてもらいたいし、協力も惜しまない。でも、なぜそれを一花に?」


「それはわかりません。私も、広報に通しますと工藤様にはお伝えしましたが……」


「一花に直接聞きたいって? それが工藤様の要望?」


「は、はい。そのように言われました」


絢斗は、さらに私に近づく。


ただでさえ間隔の狭かった2人の距離が、すぐ近くまで縮まった。


自然に私の顔が少し上に向く。


すぐ目の前に……


この3ヶ月、ずっと恋焦がれていた総支配人の……絢斗の顔がある。


綺麗……
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