イケメン男子と疑似恋愛⁉︎
人気者でモテモテな向葵くんが、まさか私と同じように「恋」が分からないなんて知らなかった。
勝手に雲の上の存在だと思っていた。
世界が違うんだと思っていた。
──でも、そうじゃなくて、同じ理由を持つ仲間なんだ。
そう気づいたら、向葵くんが身近な存在に思えた気がした。
「だからさ、結衣ちゃんに改めてお願いしたいんだ。」
「えっ、お願い…?」
首を傾げて困惑する私。
それを見た向葵くんが、小さく頷いて。
「お互いの本音も打ち明けたことだし。ここからは、俺と本気で恋してみてほしいな」
そう言って、微笑む向葵くんの甘いマスクに、ドキドキが止まりませんでした。