イケメン男子と疑似恋愛⁉︎


人気者でモテモテな向葵くんが、まさか私と同じように「恋」が分からないなんて知らなかった。


勝手に雲の上の存在だと思っていた。

世界が違うんだと思っていた。


──でも、そうじゃなくて、同じ理由を持つ仲間なんだ。

そう気づいたら、向葵くんが身近な存在に思えた気がした。


「だからさ、結衣ちゃんに改めてお願いしたいんだ。」

「えっ、お願い…?」


首を傾げて困惑する私。

それを見た向葵くんが、小さく頷いて。


「お互いの本音も打ち明けたことだし。ここからは、俺と本気で恋してみてほしいな」


そう言って、微笑む向葵くんの甘いマスクに、ドキドキが止まりませんでした。

< 106 / 335 >

この作品をシェア

pagetop