イケメン男子と疑似恋愛⁉︎
「どどど、どうしよう…っ!」
「どうしようって今すぐに行くしかないでしょ」
「あ、うん、そうだよね…!」
私、慌て過ぎ!
待ってるんだったら急いで行くしかない…!
かばんの中に荷物を詰め込むと、倒れた椅子を起こす私。
「えっと、じゃあまた明日ね、奈央ちゃん」
「また明日詳しく聞かせてね」
そう言うと、呆れた顔をしながら私に手を振り返す奈央ちゃん。
私は、廊下をパタパタと走った。
普段なら廊下を走っていたら先生たちに注意されるんだけど、今回は仕方ない!
だって三浦くんを待たせてるんだもん。
急がなくちゃ…っ!
無意識にかばんを握る手にぎゅっと力が入る──