イケメン男子と疑似恋愛⁉︎
さっきまでのどの奥に張り付いて出てこなかったのに、今はすらすらと言葉が出た。
「あの、私、極度の漫画好きなんです。独り言であんなことを言ってしまうくらい恋にすっごく憧れちゃって、妄想しちゃうくらい。…だから私もみんなみたいに楽しい恋したいって思っちゃって…」
直後、言い終えてカァッと顔が熱くなる。
うう〜。
これは、恥ずかしいっ。
顔の熱を冷ますように手でパタパタと顔を仰ぎながら、三浦くんの方をチラッと見る。
──バチッと視線が重なって、思わず、逸らしてしまう私。
あっ……今のは、ダメだ……。
そう不安になっていると、三浦くんが口を開く。
「なんだ、そうだったんだ。だから日坂さんは恋したいって思ったんだね」