こんな溺愛、きいてない!
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「……どうしたの、遥先輩?」


先を歩く
遥先輩の背中を追いかける。


「遥先輩?」


遥先輩の背中から
強い拒絶を感じて

首をかしげる。


「遥先輩、どうしたの?」


足を止めた遥先輩が、
冷たく視線を尖らせる。


「だれよりも特別で?
だれも入ってこれないところに、
鈴之助がいて?

それで、鈴之助が一番大切?
……なんだよ、それ」


「遥先輩、
さっきの話、聞いてたの?」


「聞こえてきたんだよ」


いったい、
どこにいたんだろう?


「遥先輩、……怒ってる?」


おそるおそる
たずねると、

遥先輩が冷たい表情で
わかりやすく
ため息をつく。


「べつに、どうでもいい。

どうせ、いつかは
親の決めた相手と結婚するんだし。

そもそも、凛花とは時間潰しに、
遊んでるだけだし」


……へ?

う、うそ⁈

そうなの⁈


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