Brillante amore! ~愛と涙のアオハルstory~



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「ただいまぁ」

午後5時半。私は自室に入った。



結局休憩後はパート練習だったが、設楽先生が「5時以降は自主練」といったので疲労のたまる私はみんなを早く帰らせるために家に帰ってきたのだ。

(えっと、入学式のページは……)


私は最近、パソコンを買ってもらった。

決して高性能な訳では無いが、ある程度は使えるので、Wordを使って日誌を、PowerPointやExcelをつかって演奏改善のためのメモをしている。

パソコンでまとめてみると分かりやすいから学校にも持っていきたいなぁ。

そう思いながら、Wordを開く。



設楽先生の居場所メモも追加しとこう。


新たなページをつくり夢中になって打ち込んでいると、「ピロン♪」という着信音が部屋に響いた。

どうやらLINEが来ているらしい。

画面に表示された時刻は19:15。

道理で大体の作業を終えたわけか。


LINEを起動させると、あやから写真と共にメッセージが来ていた。


「美玲ー」

「明日のテスト範囲ここまでだよね?」

……テスト、明日じゃん。

学年で最初のテストだ。成績には入らないが、受験生となった私たちにとっては大切なテストであるだろう。

あやから送られてきた写真と教科書を見合わせて確認する。


「多分OK!」

「ありがと、テストの存在忘れてた」

おっ。即レスしたからもう既読になった。

返信がくる。

「てんきゅー!」

「そんなこといっていい点とるんでしょ?」

……そんなに頭良くないよ、私。

「それは無いわ」

そう返したところで、リビングから声がする。

「美玲ー、ご飯出来たよー!」

ママだ。

「はーい!」

……お風呂入ったらテストの勉強するか。

脳内で今後の予定を組み立てながら、手を洗いに洗面所に行った――



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