ねえ、知ってる?【上】



 なのに大和くんは懲りずに私の恋バナを聞いてくれたし、いつも私を応援してくれた。


 毎週金曜日は一緒に授業を受けてお昼ご飯を食べたり、週末にはスイーツを食べに行ったりした。


 ずっと私が違う人を見ていたのに、大和くんはその間も私のことだけを見て、私に優しくしてくれていたんだ。


 強いな・・・。


「もう自分の気持ちには嘘つきたくなかっただけ。この話はもう終わり。苗困らせたくないし」


「・・・そうだな!! てか俺と陽十香が一緒に作ったビーフシチュー、どう? おいしい?♡」


「おいしいよ」


「うん、とってもおいしい」


< 325 / 395 >

この作品をシェア

pagetop