少女漫画の主人公になりたい
その頃から、「転」がないとささやかな「結」すら現れなくなった。


ゴミえもんに文句を言っても、ウンともスンとも動かない。


仕方ないから、「転」を量産する日々。


机の上は暴言の落書きだらけ。トイレに入ると頭から水をかけられ、雨の日には外に締め出される。


だけどその度、ジュンくんは愛を捧げてくれた。


ハグをして、キスをして、それを周りに見せびらかした。


私は幸せだった。この時までは。
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