不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。下


アカリを抱きしめたまま、肩口にみんなの方を見る。


ツバサも、ハルキもみんなが苦痛に顔を歪めて、漠然とした絶望の前にいた。




……みんなに、こんな顔をさせてしまっているのは、私のせいだ。


みんなは私よりもアカリと一緒にいたんだもの。私よりもずっとずっと前から仲間だったんだもの。


あの溜まり場にいる光龍の面々、みんながアカリを待っている。




アカリは、失ってはいけない人なんだ。




「……おい、リン、お前、まさか………」


ゆっくりと目を閉じれば、カケルくんの震える声が聞こえた。


「……っ、なぁ、頼むよ…!お願いだから、それだけは、やめてくれ…!!!」



……ごめん、もう決めたの。

きっとカケルくんのことだから、瞬間移動して今すぐにでも私とアカリを引き剥がすだろう。



だから、その前に、








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