不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。下
「あ、あの、リンちゃんのお仲間さん達ですか…?」
翔子ちゃんが、カケルとアヤトの前にケーキを置きながら遠慮がちに聞いた。
「翔子!」
余計なこと聞くな、と公平が念を送っている。
「だって!私だけ仲間外れなんだもん!!リンちゃんの正体なんて、また会えたら何だっていい…あの、私またリンちゃんに会えますよね?」
それは翔子ちゃんの、切実な願いで、
「君にも責任もって会わせるから安心してくれ」
「特にあの総長がね」
カケルとアヤトはしっかりと答えてくれた。
アヤトが言った"あの総長"を見れば、ケーキ2個目に突入している。